高音を歌えるようになりたいけど、どんな練習をしたらいいのか分からない…
ミックスボイスというものがあります。いわゆる地声と裏声を混ぜた(ミックスした)声というのが一般的に言われている、Mrs. GreenAppleやOfficial髭男dismなど、音域の高い曲を歌う際に必要になります。
ミックスボイスは未だ定義が確立していない、人によって感覚の異なる分野です。本やYouTubeで調べようとしても、練習方法も異なるので、自分にとって合ったものを見つけるのは難しいです。ですので、学びたい人にとってもなかなかハードルが高くなっています。
本記事では、そんな方々のため、参考になるかもしれないYouTubeのチャンネルを紹介します。7選ありますので、気になった方の動画を観て見て試してみて下さい。合わないなと思ったら、他の方に移行するのもいいでしょう。
僕はボイストレーナーではありませんので、ミックスボイスの定義や、その歌う方法を解説することはできませんが、実際に参考になった動画と合わせて、ミックスボイスについて解説しているボイストレーナーの方々のYouTubeチャンネルを紹介します。
MASAYAHの洋楽発声法
洋楽ボイストレーナーのMASAYAHの洋楽発声法さんです。洋楽を歌いたい方や、海外の方の歌い方を目指している方におすすめです。もちろん、洋楽好きでなくてもMASAYAHさんの歌い方が合っている可能性も大いにありますので、一度視聴してみてください。
簡単なまとめ
ミックスボイスとは:知識よりも感覚的なもの。MASAYAHさんの伝えるミックスボイスとは、「裏声の高さの音程を表側に出したもの」で、地声と裏声の真ん中にある。
ミックスボイス以前にやってはいけないこと三つ:
- 息漏れ:声帯が閉じていない状態になり、呼吸が安定しない。
- 喉を締める
- 地声を張り上げる:地声を強く出すのでは、高音を出すとなるとひっくり返すしかない。
ミックスボイスを出来るようにするポイント:
- 喉の位置を奥でキープする:喉を締めないようにするため。練習には、あくびをして喉を後ろの位置に持ってき、そのまま低い音から高い音までを出せるようにする。
- 小さい声でまず安定させる:大きい声でしか出せないミックスボイスは、危険。
- 共鳴移動をする:鼻より上、おでこあたりの顔の真ん中に響かせる。地声は口から下、裏声は頭で響かせるイメージなのでその間。小さな声で、地声からミックスボイスの共鳴位置まで声を響かせる練習。
- ミックスボイスを繋げる:地声→ミックスボイス→裏声をグラデーションを持って繋げて出す。繋げる方法は少し特殊で、地声でなるべく高音を出したら(ひっくり返す前に)、小さな音にしてから音程を上げていく。
- ミックスボイス発声練習:「Nay」と鼻に当てるようにして発声し、動画のように練習する。鏡の前で無表情でやると、力が入らず良い練習になる。
【TINA’S VOCAL STUDIO】てぃなごはん
てぃなごはんさんです。紹介しているチャンネルの中では唯一の女性ですね。女性の方はより参考になるかもしれません。男性、女性の音域の違いを考慮しながら高音の出し方について改善案を提案してくれています。
後編はこちらから→【ボイトレ】高音が出ない発声と声量アップさせる声の圧のかけ方【ミックスボイス】【響く声】【喉声と声帯閉鎖】【3D共鳴】
簡単な内容まとめ
高音が出なくなってしまう歌い方3選として、
- 口が横開きになっている:口を縦に開けながら、高音になるにつれ喉を縦に開いていくことで、落ち着いて歌うことができる。練習には「あ」には「お」を意識して歌う等、母音によって開き方がある。
- 息を吐きすぎている:息を吐きすぎることで、声帯の周りの水分が減少するため、声帯がうまく震えなくなる→声帯閉鎖が上手くいかず高音が出ない 解決策には、リップロールやパフィーチークと呼ばれる練習方法がお勧め。
- 前に押し出している:前や後ろに極端に声を響かせるのではなく、3Dに様々な方向に対して声を共鳴させることで、張り上げず喉が詰まりづらい歌声を出すことができる。
翔てんてー🎤SUCCESS VOICE LESSON
翔てんてーさんです。紹介している動画の中では一番長尺ですが、それだけミックスボイスに関する情報が詰まっています。
簡単な内容まとめ
ミックスボイスとは:地声と裏声の中間。地声ミックスボイス・ミドルボイス・裏声ミックスボイスに分けられる。この三つの内一つでもできるようになるのが大事。
ミックスボイスを出すための基礎:
- 姿勢を綺麗にする:肩を上げ、後ろに持ってくる。胸の張りを感じたら、そのまま肩を下ろす。深呼吸をすると肋骨の動きを感じられたら、発声してみる。
- 喉をストレッチする:スポーツ等と同じく、歌における準備運動。うがいをしながら、音程を上下させて音を出す。
- 声の状態を調べる:自分のキーがどこにあるのかを知っておく。【 音域チェック 】 自分の歌のキーが正しく チェックできる動画 【 このアプリ使えばすぐにチェックできます 】
- 舌根の上げ下げ:自分の舌を見ながら、喉の奥が見えるように舌を下げる。あくびをするとできる。筋肉をほぐすことができ、歌いやすくなる。
実際にミックスボイスを出してみる:
地声で発声し、舌根を上げたまま、音程を上げる。ひっくり返らず高音まで繋げられる。これはレベル1であり、ここからミックスボイスの熟練度を上げていく。
ミックスボイスの熟練度を上げるための練習として、聞き分け練習法がある。好きな曲を選んで、地声、裏声、ミックスボイスがどれかを聞き分けてメモをする。自分に合いそうな曲が見つかったら、それを基に練習をする。
しらスタ【歌唱力向上委員会】
しらスタさんです。主にリアクション動画や本人に似せた曲の歌い方を教えてくれる動画を投稿している方なのですが、ボイストレーナーとしてミックスボイスに対する造詣も深いです。喋りが面白い人に学びたいひとは是非。
【ボイトレ】高い声を出す方法。独学で失敗したくない人はこのやり方がオススメ!
この動画など、しらスタさんは他にも沢山高音を出すための方法について投稿されています。
簡単な内容まとめ
ミックスボイスだと認められる5つの基準:
- どの母音でも出せているか:すべての母音(アイウエオ)で高音が安定して出せると、ミックスボイスである。
- 理想の音色で出せているか:自分が思うミックスボイスが出せていれば、それでよい。どのような声が出したいかを明確に。
- (5曲ぐらい)連続でノーダメージで歌えるか
- 音量のコントロールができるか
- 地声との間に隔たりがないか:ひっくり返るのはNG。
MAHONE
デスボイストレーナーのMAHONEさんです。歌唱を研究するボイスドクターの李さんとよくコラボ動画を出されており、ミックスボイスについて度々解説する動画を投稿されています。上の動画ではMAHONEさん、李さんを含めた歌に精通した四人の方がミックスボイスを習得した方法について解説してくれています。
【実演有】これ1本で悩みゼロに!高い声を出す為に必須なマインド【ミックスボイス】
←この動画はMAHONEさんおひとりがミックスボイスについて解説している動画になります。
簡単な内容まとめ
①MAHONEさん:ミックスボイス習得前は地声を張り上げて高音は出せていたが、色々な練習をした結果、習得。練習法の一つとして、声が重い方は、ファルセットを綺麗にできるように練習をすると良い。
②隼人さん:分厚い発声で、疲れることが多かった。母音で重くなることが多かったため、子音で軽く発声ができるようにイメージ。逆に薄い発声の人は、厚い子音を探すのが良い。
③Rickoさん:ミックスボイスが何なのか分からなかった。一度喉をぶち壊し、自分のキーの限界を感じる。
④李さん:喉を締める発声だった。高い発声には、落ち着いて安定させるのが重要。半音ずつ高く安定した発声ができるように階段を上るように地道に練習していく。
ココウィズちゃんねる
ココウィズちゃんねるさんです。この動画では、ミックスボイスを練習していて喉が締まってしまう方のために無音で出来る簡単なエクササイズを紹介されています。実際僕もこれを真似してみたら歌う際に楽になる感覚がありました。
簡単な内容まとめ
エクササイズの内容:
- ①ピアノから低い音が流れる時に、口から息を吐く
- ②ピアノから高い音が流れる時に、鼻から息を吸う
エクササイズを喉を締めない方法に結び付ける:
いい香りを想像しながら息を吸うと、喉が解放される感覚があるはず。上のエクササイズは、喉を開く感覚を掴むための練習。
東本ボイストレーニング
東本ボイストレーニングさんです。上の動画は、具体的にするべき朝10分だけの練習を紹介してくれています。僕もこれを使って練習を続けていたら、実際に高音が出しやすくなりました(気がします、どれくらい成長したかは記録できていないですが、感覚的に)。僕みたいな、あまり頭で考えずとにかく練習してミックスボイスを習得したい人はおすすめ。
簡単な内容まとめ
10分だけの練習法(動画を見ながらやりましょう):
- スタッカート
- EV→Ah
- Hii
- 裏声のリップロール
- Gee
- Nay
- Wee
ボイストレーナーさんの教え方に見られる共通点
喉を締めない・共鳴させる・落ち着く(張り上げない)・小さい声で安定させる
この辺りは、共通して皆さん仰っていたことかと思います。このどれかに自信がない方は、そこから改善していっても良いかもしれません。また、ボイストレーナーに見てもらうのが一番というのも皆さんが共通して仰っていることでもあるので、独学に限界を感じる方は、見てもらいましょう。
まとめ
今回は、ミックスボイスを出すために実際に参考になったボイストレーナーの方々のYouTubeチャンネルを紹介しました。
他にもミックスボイスについて解説している方は山ほどいらっしゃいますので、自分で検索してみてください。また、本記事に載っている方の別動画も参考になると思います。
それか、独学ではなく、下のようなボイストレーナーに実際に教えてもらうのも良いと思います。先述しましたが、医療と同じで、人によって合う練習法は違います。一番早いのは、トレーナーに分析してもらい、適切な練習法を学ぶことだと思います。
以上、おりいでした。
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