PSでセール中だったのでやってみましたが、値段に見合わない面白さでした。一見奇怪なゲームに見えて、ただの奇怪な神ゲー。
AI: ソムニウム ファイルとは
殺したのは…
“AI”がほしかったから…東京。11月のとある金曜日の夜。
降りしきる雨の中、ひとりの女性の遺体が発見された。
場所は廃墟と化した遊園地のメリーゴーランド…。その遺体の顔には左目がなかった。
どうやら犯人にくり抜かれ、奪われたらしい。一報を聞きつけ事件現場に訪れた刑事、伊達。
彼は遺体の顔に見覚えがあった。なぜ、彼女が――――これは、夢と現実を捜査し、失った記憶と因縁の殺人犯を追う、ある刑事と相棒の物語。
My Nintendo Storeより
警視庁特殊捜査班ABISに所属する警察官である伊達鍵(だてかなめ)が、とある殺人事件の調査をするところから始まる本作。それだけなら通常のミステリーと思われますが、本ゲームの面白い特徴として、「ソムニウムパート」という、人の脳内に入り込むことによって夢の中を捜索できる所があります。また、伊達の左目には「アイボウ」というAIが入っており、ソムニウムパートや、現場での捜査には強力な助っ人として活躍します。
伊達は6年前以前の記憶を持っていないなど、常に謎が謎を呼ぶ展開が続いていくのが面白いです。伊達はアイボウと共に殺人事件を追っていく中で、自身の過去の謎や衝撃の犯人、残酷な運命に立ち向かいます。
良かった点
謎が謎を呼ぶ展開
伊達の記憶喪失、左目を抜き取られている被害者、現場に残っていた衝撃の人物など、初めの殺人事件から謎が沢山あります。しかし、それすら霞むほどの謎が次々と出てくる展開が非常に魅力的です。特に、他者の夢を見れるソムニウムパートにて、「なぜこの人がこんな夢を見ているんだろう?」という、このゲーム独自のシステムが生み出す謎もあり、一つのミステリーにとどまらないのが凄い。
ネタバレになるのでこれ以上の謎についてはご自身の目で確認してください!
ストレスフリーな捜査パート
基本的にフローチャートを辿る形で捜査を続けていくのですが、捜査した時点が細かく分けられており、メニューからいつでも戻ることができます。ゲームオーバーになっても直ぐに再開できるのでストレスなく出来て良かったです。トロフィーの回収もかなり楽にできました。
適時・適切に織り交ぜられるギャグパート
先述の通り、比較的シリアスな展開が続く本作ですが、適宜主人公を中心としたギャグが入るのが緊張と緩和になっていてよかったですね。基本的に伊達とアイボウが可笑しな会話を繰り広げたり、ソムニウムパートでも「鍋をかぶる」など変な選択肢が用意されていたりとクスっと笑えるものになっています。また、時々入る戦闘シーンではたまにふざけてるのか?と思わず笑ってしまうような展開になるので制作者の精神を疑います。
「ソムニウムパート」が楽しい
キャラクターの夢に侵入するソムニウムパートでは、人型となったアイボウを操作して犯人の手がかりを探していきます。十字キーで選択肢を選ぶ点は変わりませんが、6分間の制限時間が設定されています。この時間内に捜査を終わらせないとゲームオーバーになってしまうのですが、アイボウが行動するたびに時間を消費してしまいます。
制限時間を残してクリアすると制作陣のアルバムを入手できるのですが、これがまあまあシビアで面白いです。選択肢を選ぶ際に貰える、消費する時間を短縮するアイテムを上手く活用することで、制限時間内のクリアを目指していきます。
時間内にクリアしたい時にアイボウに悪戯できる選択肢が出てくると、時間は無駄にしたくないけど、面白い会話は見たいという、非常に悩ましいことになってます。
分岐するシステム
ソムニウムパートにてどのような選択をしたかによって、異なるパラレルワールドへ分岐していきます。誰が死ぬのかや、観測できる謎や答えも変わってくるので、分岐点に戻る度にまた見る視点が変わって面白いです。
かなりストーリーの根幹が変わるくらい分岐するので本当に犯人はこいつなのか?どうなっているんだ?と混乱すること間違いなし。
ちなみに、バッドエンディングはあるものの、目指すエンディングは基本一つです。
気になった点・注意点
少し捜査パートが退屈
捜査パートでは、現場やキャラクターに調査していくのですが、あまり自由度がありません。基本的に画像のように十字キーを押して質問を一つずつ選んでいくだけで、あまり選ぶ順番も考慮されていないので、十字キーを押して会話を聞く形です。それが度々退屈になる時も。ただ、それもあって思考を求められるソムニウムパートがより楽しみになったので、最終的にはあまり気にならなくなりました。
QTEがあるが、あまり意味がない
戦闘シーンやソムニウムパートでは度々QTEが発生しますが、ほとんど確実に成功するものばかりで特に緊張感を生む効果はありません。そこに期待するのは良くないかもしれません。
ギャグが好き嫌い別れるかも
先述した通りギャグ要素がかなり含まれている本作ですが、若干こっ恥ずかしい感じなのでそれが苦手な人はキツイと感じるかもしれません。
犯人当ての要素はあまりない
第二サイクロプス事件を追っていくのが物語の基本的な目的になるものの、一般的なミステリーにある「犯人はお前だ!」をすることはできません。そこは期待をすると注意が必要です。ただ、物語を進めていくうちに自分で犯人は誰なのか、謎は何なのかを考えることはできるので楽しかったです。
そういう意味では十三機兵防衛圏に近いかも。
まとめ
Switch版、PS4版両方ありますので、どちらかのハードを持っている方は是非。パソコンでも遊べるかと。また、このゲーム僕はまだ未プレイですが続編もありますので、もし面白いと感じたらやってみて下さい。
以上、おりいでした。
コメント